住宅地価上昇が全国に広がる中、東京や主要都市だけでなく、その周辺地域でも地価が上がっていることが分かった。特に1億円を超える高級マンションは、地方にも増えている。都心から郊外への流れがあるという。
住友不動産は先月、東京湾岸エリアのタワーマンション「グランドシティタワー月島」(中央区)を販売した。この物件は価格が1億〜2億円と高額だが、約8割が売れてしまった。
不動産経済研究所によると、東京23区内の新築マンション平均価格は昨年初めて1億円を超えた。中古マンションも駅近物件を中心に値上がり傾向にある。
全国の住宅地価については、公示地価調査で上昇率が過去33年ぶりに高まったことが明らかになった。上昇した都道府県は29に達し、福岡や宮城など主要都市がある地域でも値上がりしている。
埼玉県蕨市では住宅地の上昇率が6.0%と高い。地元不動産会社の村田健悟さんによると、「都心から郊外へ人が移っている」という。