2023年9月に開催された自転車ロードレース「ツール・ド・北海道」において、大学生選手が乗用車と衝突し死亡した事故について、有識者による第三者委員会「安全対策検討会」が4日に公表した報告書で、片側1車線方式の安全性について問題視している。
この事故は上富良野町にある下り坂の右カーブで発生し、自転車の選手が対向車線に乗り出して衝突してしまった。レースでは参加する自転車が片側1車線を走行する独自ルールがあり、その際に乗用車は主催者によって規制されるという。
しかし事故現場では15台の乗用車がコースに進入しており、3台の車両が停止されないまま放置されていた。一方で本場欧州でのレースは公道を全幅使用するのが一般的であり、国際自転車競技連合(UCI)も過去6回にわたって片側1車線方式について警告していた。
この問題点に対してなぜ改善が進まなかったのかという疑問が残る状況となっている。また、事故の背景にある独自ルールについて第三者委員会は強く改善を求めている。