ファストフードとカジュアルレストランの中間業態である「ファストカジュアル」を確立したチポトレの創業者、スティーブ・エルズは、今年、フォーブス『世界長者番付』に新たに加わる288人の一人として名を連ねた。彼の資産は10億ドル(約1500億円)を超えた。
しかし、この成功には一貫した株式売却戦略があった。エルズは1998年以降、自身のチポトレ株の大半をマクドナルドに売却し、その資金で店舗数を拡大していった。上場時の2006年、同社がマーケット・キャップで世界第3位となる一方で、エルズの持ち分はわずか4%だった。
その後も株価の急騰に合わせて持分を売却し続けたため、資産の大半を逃した形となった。しかし、チポトレが成長を続け、2016年には2000店舗を超えると、幹部向け報酬パッケージによって新たな株式が付与された。
現在、エルズはチポトレ株の約1%を保有し、その価値は更に上昇した。それでもなお、過去の売却戦略による資産の大部分を他人に譲ったことで、「異端のビリオネア」と呼ばれることになった。
一方で、エルズは自身の資産について言及せず、彼のストーリーは株価 掲示板や日経 平均 株価 掲示板でも話題となっている。