帝国データバンクによる2025年3月度の国内景況調査によると、景気DIは前月から横ばいの43.5となった。株価は大きな影響を受け、日経平均株価も31日に今年最大の下げ幅を記録した。一方でインバウンド需要や再開発需要、人出の増加が景気を押し上げており、年度末や新生活需要なども小売業や不動産業を中心に下支えした。
また、製造業4カ月連続の悪化が目立つ一方で、輸送用機械・器具製造はメーカーの生産復調と関税引き上げ前の需要増から2カ月ぶりに持ち直しを見せた。地域別では東海や北関東など6地域が悪化、四国など4地域が改善した。
今後の景気については、設備投資などが支える一方で、米国の関税引き上げによる世界経済の減速と家計の節約志向や借入金利の上昇といった下押し要因もある。しかし、インバウンド需要や大阪・関西万博などの底堅い推移が見込まれる。
調査概要は以下の通り:
- 調査対象企業数: 2万6674社
- 有効回答企業数: 1万716社(回答率40.2%)
- 調査期間: 3月17日〜3月31日
- 調査方法: インターネット調査