モーター大手のニデックは3日、工作機械の大手企業である牧野フライス製作所への株式公開買い付け(TOB)について、既定路線の4日に開始すると発表した。一方で、牧野側は十分な検討期間が必要と主張し、延期を繰り返して要求してきたが、ニデックはこれを拒否した。
このTOBでは、買い付け価格は1株あたり1万1千円となり、これは昨年12月末時点の牧野フライスの株価から約4割上乗せされたレベルである。しかし、市場では他の買収企業が現れて価格がつり上がるという期待感もあり、結果的に3日の終値は1万1330円と買い付け価格を上回っている。
牧野フライス製作所側は、TOBの延期がない場合に新株予約権を発行して株式を希釈化する可能性があるとしており、これが実現すればニデックによる完全子会社化が難しくなる。また、株主たちにとっても、この買い付け価格では十分な魅力を感じない状況である。
一方で、尼崎は牧野フライス製作所を総額約2600億円を投じて完全に子会社化するという方針を掲げており、TOBで議決権の50%以上を取得後、株主総会での3分の2以上の賛成を得ることを目指している。
今回の状況は、日本の企業間買収において注目すべき事例となりつつある。また、このような出来事は、株価 掲示板や日経 平均 株価 掲示板などで議論を呼ぶことだろう。