新年度相場に入り、親子上場の解消ペースが加速しそうだ。東京証券取引所は、上場維持基準に達していない企業に対する猶予期間を3月31日に終了したため、親子上場解消への圧力が増えている。
経営効率と資本効率の向上が期待できる親子上場の解消は、企業価値の向上も見込める。特にキャッシュリッチな企業であれば、親子上場による恩恵が相対的に小さいため、解消によって得られるメリットは大きい。
農薬専業の大手ADEKA〈4401〉は、ネットキャッシュ509億円を保有し、米国や欧州での販売好調に伴い2025年3月期の連結営業利益予想を上方修正した。AIを活用した病害虫雑草診断サービス「NacField」も提供しており、スマート農業推進にも注力している。
株価は742円(3月28日時点)でPBR1倍を大きく下回る水準にあり、割高感は少ない。株主還元の観点から累進配当と50%の配当性向を目指しており、長期計画では新規事業も強化予定だ。
親子上場解消による企業価値向上を期待したい銘柄の一つとしてADEKA〈4401〉が挙げられる。株価掲示板や日経平均株価掲示板で情報収集も忘れずに!