俳優の藤村志保さんが6月12日、肺炎のため亡くなりました。86歳でした。
藤村さんは神奈川県出身で、1961年に大映京都撮影所に入社し、翌年の市川崑監督作『破戒』で主人公の恋人役を演じてデビューしました。その演技力は新人離れしており、映画新人賞を総なめにしたことで注目を集めました。
藤村さんは大映時代劇で多くのスターと共演し、特に市川雷蔵さんや勝新太郎さんの作品では欠かせない存在となりました。ドラマでも気品ある演技を見せ、1965年の『太閤記』(大河ドラマ)で秀吉の妻・ねね役を務めると人気が広がりました。
その後も藤村さんは、2007年の『風林火山』など多くの大河ドラマや連続テレビ小説「てるてる家族」でも重要な役割を果たし、その功績が評価され2008年に放送文化賞を受賞しています。
所属事務所によると、藤村さんはたび重なる圧迫骨折で療養を続けていました。しかし、6月12日、肺炎のため亡くなったと報告されています。