国内主要空港での電力供給などを手がけるエージーピー(AGP)は20日、オーストラリアのマッコーリー・グループなどが運用するファンドから1株につき2015円で株式公開買い付け(TOB)を行う意向があるとの提案書を受け取ったと発表した。この提案額はJALが4月に提示した1株1550円を上回る。
AGPの主要株主である日本航空(JAL)、日本空港ビルデング、ANAホールディングスも含む全株主に対して、ファンドから2015円でのTOB提案があることが明記されたという。この提案に関しては現在のところ法的拘束力はない。
AGPは来週26日に行われる予定の株主総会に先立って開かれる取締役会で、ファンドからのTOB提案について正式な検討を進めることが決まった。これと並行して、JALが提出した非公開化を目的とした株主提案も議案として取り上げられる予定だ。
AGPは先月、JALから提出された株式併合後の少数株主に支払う1550円という買収価格について妥当性がないと反対の立場を表明している。一方で、マッコーリー・グループからの2015円でのTOB提案は、AGPがJALよりも高い評価を得ていることを示している。
株式市場では、AGPの株価が前営業日比10円高の1540円で取引されている。この動向には多くの投資家と株主が注目を集めている。