警察庁が発表した最新の統計によると、2024年における全国の山岳遭難件数は2,946件で、これは前年に比べ180件減りました。しかし、この数字は統計を開始して以来最も多い1961年から見て3番目に多いため、依然として深刻な状況が続いています。さらに、昨年の遭難者は合計3,357人となり、中高年層(特に50~70代)の比率が高いことが明らかになっています。
富士山や高尾山といった人気の登山スポットでの遭難件数も増加傾向にあり、過去5年間平均と比較してそれぞれ6割と5割多い状況です。また、この一年間に発生した水難事故も1,43件増えて前年比で最多を記録しました。
遭難の原因は従来通り「道迷い」が最も多いですが、「転倒」と「疲労」の頻度も近年上昇傾向にあります。警察庁からは、事前に登山届を提出し、下山ルートも含めた計画性を持つことの大切さについての呼びかけが出されています。