福井市の1986年女子中学生殺害事件の再審に取り組む前川彰司さんの裁判が、7月18日に判決を言い渡される。前川さんは同事件で有罪判決を受けた後、やり直しの裁判(再審)を求め続けている。支援者らは無罪確定を求めて2500人以上の署名を、名古屋高裁金沢支部に提出した。
日本国民救援会によると、全国から寄せられた署名が多数含まれるという。前川さんは「事件についてやましいところはないので、『泰然自若』である」と話している。「緊張」の中でも毅然と対応する姿勢は、多くの人々を感動させるだろう。
再審公判では、福井県警が作成した捜査報告書など新たな証拠が提出された。この証拠により無罪判決の可能性が高いとみられる。一方で、前川さんと事件をつなぐ物証は確定有罪判決でも認められていなかったという。
日本国民救援会の瑞慶覧淳副会長は、「逮捕も起訴もできなかった事件」と指摘。再審開始決定では、検察や捜査機関が誘導を行い、供述を形成した可能性があると話している。7月18日の判決では、過去の不適切な捜査手法に対する厳格な批判も期待されている。