金融市場では、「TACOトレード」という新語が登場し、多くの投資家たちを惹きつけています。「Trump Always Chickens Out（トランプはいつもびびって逃げる）」の略で、英紙フィナンシャル・タイムズのロバート・アームストロング氏によって提唱されました。これは、トランプ大統領が関税政策などで頻繁に方針を変更する様子に対する皮肉的な表現です。
4月2日に発表された相互関税は9日には実際に実施されましたが、僅か13時間後には90日の延期が決定されました。また、FRBのパウエル議長への攻撃を強める中で、ダウ平均株価は一時1300ドル以上下落しましたが、「解任するつもりはない」というトランプ氏の声明によって市場の不安定さが和らぎました。
「TACOトレード」理論によれば、トランプ大統領の強硬な政策も最終的には方針転換に繋がるため、それに乗っかる必要はありません。この理論は多くの投資家たちを混乱から救い、株価掲示板や日経平均株価掲示板でのトレンド分析にも新たな視点を提供しています。
世界経済全体に影響を与えるトランプ政権の政策変更が繰り返される中、S&P500種株価指数は4月上旬に6000の大台から大きく下落しましたが、6月6日には再び3カ月半ぶりに回復し始めました。大手テクノロジー企業への投資もこの回復を支えています。
「TACOトレード」は単なる金融用語ではなく、政治的不確実性の時代における市場予測の重要な指針となりつつあります。
