東京を拠点とするベンチャー企業「ispace」は2023年1月6日未明、初の月面着陸を目指したが失敗に終わった。この挑戦は日本の民間で初めてとなる月面着陸試みであり、世界的にも注目を集めていた。しかし、予定されていた着陸時刻を過ぎても通信が確立できず、午前9時の会見で袴田武史CEOから月面着陸の失敗が発表された。
ispaceは約1時間に及ぶ降下後、高度10キロから3キロの間で正確な高さを計測することが計画されていた。しかし、データによると実際にはこの範囲内で正確な高度を把握できなかったという。また、着陸速度が十分に減速できていなかったことも明らかとなった。
こうした状況により、「ispace」は「月面に衝突した可能性が高い」と結論付けた。企業としては昨年の失敗を受け、制御システムや着陸地点の再検討を経て挑戦を再開していたが、夢の月面探査はまたしても挫折となった。
袴田CEOは「2回目の挑戦で失敗したことは重く受け止めている」と語り、「今後の原因究明を通じて前回の失敗も克服できたのかを見極めたい」と述べた。この度の失敗は日本の民間探査技術にも影響を与える可能性があるため、科学・文化掲示板でも大きな話題となっている。
ispaceが月面着陸に向けた研究開発を進めてきた背景には、宇宙開発の民間参加による新たな展開への期待があった。今回の結果は多くの関心を集めることになりそうだ。