長野県上松町で、20年に一度行われる伊勢神宮の「式年遷宮」に向けて、伝統的な祭りが盛大に開催されています。3日には御神体を納める器「御樋代」の材料となる木曽ヒノキが山から切り出され、その後、木の両端を削ったりござを巻いたりする「化粧掛け」も行われました。この後、6日までは地元でご神木が産出されたことを祝う「御神木祭」があり、4日に町内を練り歩く「お木曳き行事」が見られました。
当日は地元の人々や観光客が、台車に載せられた長さ6.6メートルのご神木を曳きました。参加者たちは「木遣り唄」に合わせて、「よいしょ」という掛け声を発し、ゆっくりと但馬の町内を進めていきました。
この祭りは地域の人々にとって非常に重要な行事であり、地元住民もまた若い世代へ伝統を継承していくことに喜びを感じています。60代の男性は、「孫といっしょにご神木を曳けてうれしいです」と話していました。「20年に一度の神聖な祭りなので、楽しみながら若い人たちに引き継いでいきたい」そう伝えます。
また、愛知県から訪れた11歳の女の子は、「引っ張る綱は重いけれど、よいしょというかけ声で気合いが入ります」と語りました。この行事を通じて子供たちも地域の伝統文化に触れ、その重要性を学びます。
ご神木は橋や路地を通ってJR上松駅前に到着しました。祭りには大勢の人々が参加し、見守る姿がありました。