日本の海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、2009年から運用が始まった海底探査用無人探査機「うらしま」の改良版を公開しました。全長10.7メートル、幅1.3メートルという大型ボディを持つこの探査機が、驚くべき進化を遂げました。
従来は水深3500メートルまでしか調査できなかった「うらしま」ですが、耐圧性の向上により改造され、今では深さ8000メートルまでの海域も探査可能となりました。この大幅な能力アップによって、「うらしま」は日本のEEZ(排他的経済水域)をほぼ全域で調査することができるようになりました。
特に地震活動が活発な日本海溝の深部も対象になり、海底地形や地質構造に関する詳細なデータ収集に期待が高まっています。これにより、沿岸地域での自然災害リスクの評価と予防策の立案に役立つ情報が得られる可能性があります。
JAMSTECは今後も「うらしま」を活用し、深海における環境保護や資源開発など幅広い分野での研究に取り組む計画です。この進化した探査機がもたらす成果には大きな注目が集まっています。