今年2月に発生した岩手県大船渡市の山林火災は、平成以降最大規模となる約3,370ヘクタールを焼き尽くし、市街地にも影響を与えました。この大火災の背景とメカニズムを明らかにするため、国内18の研究機関が合同で調査研究に着手しました。リアス式海岸特有の地形が延焼を加速させる要因や、火の粉による飛び火の実態についても詳細な分析が行われる予定です。この取り組みを通じて、今後の防災対策にも大きな貢献が期待されます。
【調査の焦点】リアス式海岸と延焼
大船渡市はリアス式海岸に囲まれており、その地形が火災の広範囲化を助長している可能性があります。この地域特有の地理的要因から発生した火災の進行メカニズムについて、詳細な調査が進められます。
【飛び火による影響】市街地への影響
山林火事が市街地に及ぶ原因の一端となったのが、木々からの火の粉と灰です。これらの飛散物が家屋や道路を通過し、二次災害を引き起こす要因となっています。こうした現象の解明も本調査の重要な柱となります。
【防災への貢献】将来の対策に活かす
今回の研究結果は、同様な自然環境と都市が隣接する地域での火災防止や被害軽減に役立つでしょう。今後の予測モデル開発や避難計画立案にも有効であることが期待されています。