3月28日にミャンマーで発生した大地震は、1000キロ以上離れたタイの首都バンコクでも「長周期地震動」を引き起こしました。この揺れにより、超高層ビルの上階にあるプールから水があふれるなどの被害が報告されています。
千葉大学大学院の丸山喜久教授は、地震工学の専門家としてタイの大学からのデータ提供を受け、バンコク中心部で影響を最も受けた60階建て近辺のビルでのシミュレーションを行いました。その結果、最大で約1メートルの揺れが観測されると予想されました。
この震災は、東京の大規模地震と類似した被害をもたらす可能性があります。長周期地震動とは、遠方からの地震でも都市部の大規模建築物に影響を与える特殊な現象で、ビルの傾きや損傷を引き起こす可能性があります。
このような状況では、市民や企業は建物の耐震性を見直し、必要に応じて対策を講じる必要があります。また、政府もこの地震を通じて都市部における長周期地震動への備えが必要だと再認識すべきでしょう。